おはようございます。
第三弾です。
パッシブハウスの定義
「パッシブハウスとは、ドイツ生まれの世界基準省エネ住宅の考え方です。建物の性能を上げ、極力エネルギーを使わないで快適に暮らせるようにすることが目的です。冷房をアクティブに使い室内環境を向上させる事に対し、パッシブ(受身)とも名付けられています。」
昨日の記事の中で、前提としてパッシブというのは「受け身の」という意味でありました。
アクティブ、つまり電気や石油、ガスなど、化石燃料由来のエネルギーを使わない、また極力使わないようにしようというのがパッシブハウスであると思います。
しかし昨今は断熱を高性能、厚みを厚くした高気密高断熱を進めるという少し定義から外れた認識が一部の住宅会社やお客様の間で広がっているのが残念です。
パッシブハウスとは、夏の遮熱や通風、冬の日射取得など自然チカラに頼って受け身な住宅を創るというのが、そもそもの出発点であり定義であります。
ドイツの場所と気温
住宅をどこに建てるか、その土地の気候というのも重要です。
ドイツで提唱された世界基準。ところでドイツのベルリンの夏の最高気温と冬の最低気温をご存知ですか?
緯度が札幌より高いのはご存知でしょうか?
ベルリンの7月の最高平均気温は24.0℃。1月の最低平均気温は-1.6°です。
ウィキペディアに載っています。
さて香川県は。
8月の最高平均気温は32.4℃。1月の最低平均気温は1.6°です。
更に湿度の条件を加えると、香川県の夏は超高温超多湿。ベルリンは高温多湿な気候というのが理解いただけると思います。
前提条件の相違
香川県とドイツの気候が違います。
北海道や青森という寒冷地はさておき、香川は違うでしょう、と個人的に思うのです。
しかし国交所の方もよくご存知で、日本を温度や気候によって8つの地域に分けて、住宅の断熱性能を区分けしています。
例えば北海道などのⅠ地域では冬の日差しを室内に取り込むのを重要視し、香川などのⅥ地域では夏の日差しを遮蔽(遮熱)することが重要視されています。
性能数値という落とし穴
平成25年に建築基準法が改正され、断熱を数値化できる様になりました。
ということは、性能を高めたい!という人が現れやすいのですが、一概に性能UPすると金額もUPします。
上記で書いたように気候帯による前提条件も違います。
ということを間違って理解してしまう危険性があると思うのです。
沖縄に北海道の性能の住宅が必要だと思いますか?
同じように、北海道の性能の家は香川に必要なのかは私は疑問だと思います。
断熱性能数値を上げる
断熱性能を向上した住まいを建てるには、断熱材を高性能にしたり、厚みを増やしたり、窓を樹脂や木製にしたり、トリプルガラスにしたりすることで上がっていきます。
当然「コスト」も上がっていきます。
本来は自然の力を利用した計画を立てるのが、パッシブハウス設計に求められる技術と知識なのです。
その上で断熱材の性能や種類、厚み、窓の仕様を決めるのが本来なのではないかと思います。
バランスが大切
確かにコストを掛けても断熱性能を上げたい、という方はいらっしゃるでしょうし、私もそれが間違っているとは言いません。
しかし住宅というものはそもそも何千万円もするものです。
ではお子さんの教育費や食費を引き換えに、際限なく住居費に掛けることができるでしょうか?
私は家族と旅行に行って想い出を作りたいし、友人と飲みに行ったり、親孝行もしたいです。
誰しも資金という制限があるでしょうから、予算と性能とのバランスは大切です。
そのあたりをキチンと聞き、設計できるのが目指すべき設計者ではないでしょうか。
とにかく、高気密高断熱住宅だけが日本の現状に適合しているのではないと思うのです。
遮熱の「し」の字も出ない第三回(笑)
次回に続きます。続きの第4回の記事はこちら
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